Lenovo『Legion slim 750i』使用レポート 業界最薄・軽量・4KHD・HDRの属性てんこもりゲーミングノート

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本体が薄い。軽い。そして電源を入れるとモニターが明るい。箱から取り出しセットアップを始めた時点で、ゲーミングノートの印象を3度もくつがえした。アルミニウムボディの手触りはプレシャスな体験が凝縮したと思わせる。本機の完成度を一度味わえば、ゲーミングノートに求めるユーザー・エクスペリエンスが一段階あがってしまうにちがいない。

 

Lenovo軽量ゲーミングノート『Legion slim 750i』(以下本機)は、同社ハイエンドノート『Legion 750i』のリファインモデルだ。本稿はメーカー貸出機「量販店モデル」の使用レポートである(終章で直販モデルも紹介する)。使用レポートの肝はファーストインプレッションのとおりだ。

まずはゲーミングノートの常識を打ち破る薄さ。GPU未搭載の薄型ビジネスノートかと勘違いしてしまった。最薄部は15.9mm、もっとも厚いモニターヒンジ部でも17.9mmである。次に軽さ。本体重量は約1.86kgで、リファイン前と比べてNintendo Switch1台分の軽量化をほどこした。これまたゲーミングノート最軽量級である。

本体高さを文庫本と比較。<br />
本体高さを文庫本と比較。

最後はモニター品質だ。DisplayHDR 400対応の輝度500nitですこぶる明るい。OS起動時の黒い画面に白文字のLenovoロゴがクッキリとしたコントラストを見せつける。そしてモニター全域に色がともると、4KHD解像度+色空間Adobe RGB 100%対応の表現力がガツンと目に飛び込む。ノートPC特有の薄暗さがまるでない。そもそも一般のデスクトップ用モニターより明るいのだ。これには思わずほほも緩む。

本機を一言で表すなら質実剛健である。すばらしいことに、使用感もファーストインプレッションを裏切らない。キータッチやポート位置はゲーマーに向けた配慮が光る。処理能力と静音性のバランスもバッチリだ。ゲーミングノートのオーナーになる体験を格別とするにはどうすればよいか? という問いに、Legionブランドが答えた逸品である。

Optimize – ユーザー体験の最適化

『Legion slim 750i』の軽量・薄型ボディからほとばしる印象は研ぎ澄ました刃物のように鋭い。思わず切れ味を試したくなり、その衝動を高品質のモニターが満たしてくれる。この3点については冒頭で述べたので割愛し、以下はフィーリングを支える機能美を紹介する。

画像は公式サイトより。<br />
画像は公式サイトより。

まずはもっとも触れる箇所、「Legion TrueStrikeキーボード」の特性だ。バチバチッとした打鍵感が心地よい。これを成したのがソフトランディンススイッチである。従来よりノッチ感をキートラベルの深めにおき、ノートPCの軽いタッチ圧・短いストロークで触覚のフィードバックを鮮明にした。

キーボード部。写真上中央で点灯するボタンが電源ボタン兼指紋リーダー。<br />
キーボード部。写真上中央で点灯するボタンが電源ボタン兼指紋リーダー。

キーレイアウトは84キーJIS配列+テンキー付きだ。文字キーの間隔が広くタイピングの窮屈さはない。トラックパットはワンピース型で、操作域が広くタップ感も確かだ。メールチェックや動画鑑賞といった軽い用途にサクッと使える。

ポートレイアウトも考え抜いてある。背面ポートは電源ポート+USB3.0ポートが2門で、ゲームプレイの最小構成にあわせた配置だ。マウスまたはゲームパット、ヘッドセット、ACアダプタの計3つを接続しても、本体側面があいており配線がスッキリしている。映像出力は右側面のThunderbolt 3ポートが2門だ。外付けストレージ用のポートと兼用できて無駄がない。左側面の4-in-1メディアカードリーダー、マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャックは、利便性の面で欠かせないポートだ。

画像は公式サイトより。<br />
画像は公式サイトより。

本体デザインにも細かな配慮が数多く「安心」できる。モニターヒンジは180度まで開き、それ以上の角度は本体がモニター面の可動を止めている。無理な角度に動かないので破損を未然にふせいである。モニター上部のWebカメラはプライバシーシャッター付きで、不注意にカメラが動作することがない。電源ボタンが指紋リーダーをかね、Windows 10ログイン時にPIN入力するより確実だ。

PC稼働時は後面ポート位置の上面ランプが点灯する。背面を目視せずともポート位置がわかり、周辺機器を接続しやすい。筆者がほれたのはモニター背面部のLegionロゴだ。PC稼働時はロゴの一部が発光し、モニターを閉じた状態でも稼働状況がわかる。稼働ランプとブランドデザインを兼ねるセンスがよい。

後面ポート用ランプ。ACアダプタ接続時は常時AC用ランプが点灯する。<br />
後面ポート用ランプ。ACアダプタ接続時は常時AC用ランプが点灯する。

よろこばしいことに、本機の機能美は不要を削る方向にも申し分がない。自宅で用いるなら人生で一度も使わないだろうセキュリティキーホールは当然削除だが、大胆にもHDMIポート・LANポートも削った。モニターを増設しないならHDMIポートは無用であり、ネット接続もWi-Fi 6環境ならばLANポートは使わない。

それら機能美がノートPCの可搬性を強調するとともに、本機1台でゲーミングに事足りると示している。ファーストインプレッションは「そのとおりだ」と相づちをうつにちがいない。薄くて軽く、モニターがよいのだ。もちろんゲーミング性能にぬかりはない。ハイエンドノート『Legion 750i』の遺伝子を継承した。

Balance – スタイリッシュかつパワフル

ゲーミング性能は『Legion 750i』に近い。パーツ構成は15インチモニターの定番であるフルHDにあわせた。「intel Core i7-10750H」と「NVIDIA GeForce RTX 2060 Max-Q」の鉄板構成だ。メモリは16GBでゲーミング水準を満たす。M.2 SSDは512GBで、ゲームプレイを100時間も撮りためるのでなければ窮屈さを感じない。

それではゲーミング・ベンチマークだ。人気FPS『Apex Legend』と『Escape from Tarkov』の2本で、最高画質設定のフレームレートを測定する。前者が中負荷、後者は高負荷タイトルに該当するが、どちらもフルHDで60FPSを達成した。

  • 『Apex Legend』
    • フルHD – 最高画質:約60FPS(※参考値115FPS)
    • 4KHD – 最高画質:45FPS以上
      ※補注:『Apex Legend』のフレームレート上限はモニターのリフレッシュレートとなる。弊紙過去記事から同じパーツ構成の測定を参考値とした。
      『Apex Legend』フレームレート。左からフルHD、4KHD。 <br />
      『Apex Legend』フレームレート。左からフルHD、4KHD。
  • 『Escape from Tarkov』
    • フルHD – 最高画質:約75FPS
    • 4KHD – 最高画質:約25FPS
      『Escape from Tarkov』フレームレート。左からフルHD、4KHD。 <br />
      『Escape from Tarkov』フレームレート。左からフルHD、4KHD。

本機モニターの最高解像度4KHDでは60FPSを下回る。とはいえ15インチモニターで4KHDにしてもエイム精度への貢献は感じづらい。よって、ゲーミング・ベンチマークは競技用タイトルのフルHD60FPSを満たした時点で合格とする。

それでは4KHDの必要性は? シングルプレイゲームが答えとなる。GPU機能「NVIDIA DLSS」を使えば、4KHD解像度の画質を視認できないレベルで省略してフレームレートがあがる。画質とフレームレートのバランスを選べると思えばよい。実例に『DEATH STRANDING』のフレームレートにあげておく。

  • 『DEATH STRANDING』
    • 4K – 最高画質:約30FPS
      NVIDIA DLSS適用:約45FPS
    • 『DEATH STRANDING』フレームレート。左がNVIDIA DLSS適用前。右が適用後。 <br />
      『DEATH STRANDING』フレームレート。左がNVIDIA DLSS適用前。右が適用後。

競技用タイトルのゲームプレイを満たす性能で、シングルプレイのゲームプレイはさらなる画質体験を追求できる。このゲーミング性能を引き立てるのが「Coldfront 2.0冷却システム」の静音性だ。銅製ヒートシンクの大型化。液晶ポリマーブレードの冷却ファン。排気ポートは後面2門、側面2門の計4門。これらつきつめた冷却性能で、驚くほど静かである。

画像は公式サイトより。
画像は公式サイトより。

可搬性で大事な内蔵装置にも触れておく。2WスピーカーはDolby Atmos for Gaming対応で、静音性を生かした品質だ。Dolby Atmosヘッドフォンもサポートし、音響面にぬかりはない。電源部は70Wの4セルバッテリーパックで最大8時間稼働し、急速充電機能付き。PC設定ソフトLenovo Vantageが、ACアダプタ供給中のゲームプレイ時にマシンパフォーマンスを最大化してくれる。

機能美を追求した15インチノートにゲーミング性能をつめこみ、そこからゲーミングノート最薄まで絞りきった。無駄をそぎ落とした純化が体験の密度となり、オーナーの所有欲を満たしつくす。ゲーミングノートの質実剛健はバランスにあり。本体は軽いが、モデル名称に付け加えた「slim」の一言には重みがある。

Legion – ゲーミングノートの新たな水準

Legionブランド特有のバリエーションは『Legion slim 750i』でも健在だ。要約すると、量販店モデルと直販モデルの2種類で、モニター性能とストレージ容量が違う。前者は本稿で用いたデモ機ゆえ割愛する。直販モデルはeスポーツ用で、モニター性能はフルHD解像度・最大リフレッシュレート144Hz、ストレージ容量は1GBとなる。

筆者のオススメはデモ機で体験した量販店モデルだ。DisplayHDR 400対応モニターと、ゲーミング性能を両立したノートPCは、他社製品も含めて機種が少ない。その中でも、使用感にこだわりつつ価格もおさえた本機はお買い得度が好印象である。

DEATH STRANDING』でモニター直撮り比較。左はフルHD、右が4KHD。本機のモニターは輝度・コントラストに優れており、フルHDはキャラクターと背景の境界線でドットが見えてしまう。<br />
『DEATH STRANDING』でモニター直撮り比較。左はフルHD、右が4KHD。本機のモニターは輝度・コントラストに優れており、フルHDはキャラクターと背景の境界線でドットが見えてしまう。

そして筆者個人の体験になるが、15インチモニターの4KHDはアリだと気付かせてくれたのも加点材料だ。DisplayHDR 400対応という高性能モニターでは、フルHDでもドットが「見えて」しまうのである。ここで、ゲーム世界の没入感を高める4KHDを選べるのがありがたい。ひとつ上のラグジュアリー体験があるゲーミングノート、という決め手をもって量販店モデルを推そう。

画像は公式サイトより。<br />
画像は公式サイトより。

『Legion slim 750i』はカタログ性能だけ扱えば『Legion 750i』のリファインモデルに思える。しかしガジェットとしての洗練度を追求したフィーリングで、ゲーミングノートに対する印象をくつがえした。スタイルと機能性を凝縮した、体験の密度に本機の価値がある。質実剛健を求めてしまうゲーマーの性質をガッチリとつかんだマシンだ。セカンドPCを求める人も、初めてゲーミングPCを買う人も本機を選考リストに加えてほしい。

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(提供:レノボ・ジャパン)

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