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金曜日, 10月 23, 2020

自腹で購入決定!「Oculus Quest 2」は“超絶進化”の革命的VRヘッドセットだ(PHILE WEB) –

Oculusから、スタンドアローン型VRヘッドセットの最新モデル「Oculus Quest 2」がついに発表された。発売は10月13日で、64GBモデルが33,800円、256GBモデルが44,800円(どちらも税抜)となる。Amazonや公式ストアをはじめ、ビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店でも購入可能だ。

早速だが、昨年5月に発売された初代「Quest」から何が進化したのか、そしてどのような点が魅力なのかを、1週間以上試した結果をもとにお伝えしていこう。

先に結論をお伝えるすると、これは「買い」の製品だ。早々に自腹購入が決定してしまった。なお、記者は初代Questユーザーなので、これから購入したい方はもちろん、前モデルからの買い替えを検討している方の参考にもなると嬉しい。

■PC不要で「VRの世界に入り込める」大ヒットモデルに待望の新モデル

本製品は、6DoFをスタンドアローンで体感できるVRヘッドセット。VRに馴染みのない方に解説しておくと、6DoFとは、首の回転/傾き(3DoF)だけでなく、体の移動(上下左右)も認識できるということ。つまり、映像を見るだけでなく “実際に体を動かして体感できる” のだ。安価なスマホVRは3DoFなので、大きな違いはここにある。

このような6DoFは、少し前までは高性能PCと接続しないと実現できなかった。それを打ち破ったのが前モデルにあたる「Quest」だ。VR体験を始めるには、5 – 10万円もするVRヘッドセットに加えて、だいたい10万円以上のゲーミングPCが必要だったが、それを約5万円のQuestだけでも楽しめるようになった。

そういった初期投資のハードルの低さ、PCとケーブルで繋がなくても良いという手軽さにより、初代Questは入荷したらすぐ在庫切れになる大ヒットモデルとなった。

ではその大ヒットモデルが、Quest 2になってどのように進化したのか。初代Questユーザーの立場からはっきり言わせてもらうと「ほぼ全てがよくなった」。不満点の多くが解決されている。既存ユーザーは歯がゆい思いをするかもしれないが、一方でこれから購入するユーザーはラッキーだろう。

初代Questユーザーのために予めフォローしておくと、アップデートは今後も継続していくそうだ。Oculusストアに並ぶゲームについても、Quest 2とQuestの両方で動くように開発していくらしいので、今後出てくるコンテンツが遊べなくなるという心配もない。これからも問題なく愛用できるので、ぜひ安心してほしい。

■本体はコンパクトに。柔らかいストラップで持ち運びやすく

前置きが長くなったが、「Quest」と「Quest 2」の違いを比較しながら、スペックについてお伝えしていこう。ポイントは、価格/重さ大きさ/スペックの3点だ。本体は小型化しながらも、スペックと画面解像度を向上。それでいて価格は、Questの税込49,800円から税込約37,180円と、1万円以上も安くなっている。

また、新たに今回から家電量販店でも購入できるようになった。これまでは英語のみだったパッケージや説明書なども日本語に対応し、ローカライズも強化。より多くの方が購入しやすく、使いやすい製品になった。

まず本体を並べてすぐわかるのが、色の違い。前モデルのブラックからグレーに変更された。無印良品が採用するライトグレー色に近いように思うので、ガジェット感が少なくインテリアに馴染みそうだ。顔に当たるパッドの部分と接眼レンズの周囲には濃いグレーを採用し、光の反射による画質低下に配慮している。

サイズに関しても、並べるとQuest 2が一回り小さいことがわかる。外形寸法はQuestが193×105×222mm、Quest 2が191.5×102×295.5mmとわずかな変化。しかし、Quest 2は本体部分が小さくなっているため、数値以上のコンパクトさを感じる。

また、ヘッドストラップも変更された。Quest 2ではゴム紐のような素材を採用。初代Questは硬いゴム素材のため、折りたたむことはできなかった。装着感については後述するが、コンパクトに収納できて持ち運びやすいのは嬉しい。

質量は571gから503gと、約10%軽量化。とはいえ装着感も変更されたので、違いは特に感じることができなかった。オールインワンのため、全ての要素をヘッドセットに集約しているのでしかたない部分はあるが、長時間装着するためには、むしろもう少し軽量化してほしいところだ。

さらに外観をしっかり見てみると、正面には4つのカメラを搭載。そして側面にはUSB Type-C端子、ステータスLED、3.5mmのイヤホンジャックを備える。下部にはボリュームボタンが配置され、ヘッドストラップには3Dオーディオ対応のスピーカーも搭載する。

Questとの違い細かく挙げると、Quest 2ではUSB Type-C端子が移動して端子が横向きになった。イヤホンジャックは左右2つ搭載していたものが、正面右側の1つに削減。そして下部はボリュームのみとなり、QuestにあったIPD(瞳孔間距離)のスライド調整がなくなっている。

自然な立体視を行うには、ユーザーごとに最適なIPDの設定が必要だ。Questではミリ単位で調整できたが、Quest 2では58/63/68mmの3段階に。手で接眼レンズの周囲をもち、ガチャンと移動させるかたち。Questで61mmが最適だった記者からすると同じ設定がなく不安だったが、63mmでも問題なかった。このあたりは個人差があると思うので、心配な方は購入前に試してほしい。

また、ヘッドホンの端子が1つに削減されたことは個人的に残念だった。Questでは純正イヤホンを使用すると、左右それぞれの端子から片耳ずつ接続できるので、ケーブルが邪魔にならなかった。人気のない使い方だったのかもしれないが、1つだと通常のイヤホンを使うことになり、ケーブルが垂れ下がってしまうのは少し気になる。

この他にも、低価格化により簡略化されたと見られる部分は多い。ヘッドセット本体の外周にはファブリックが貼られていたが、新モデルでは素のプラスチックに。フェイスパッドも従来はスポンジとファブリックを貼り付けたような構造だったが、新モデルではそのままのスポンジになっている。全体的な質感は若干チープ感があり、コストダウンを実感させられた。

■コントローラーはさらに持ちやすくなった

コントローラーも新しいものに刷新されている。リングの部分の大きさは同じなので、大型化した印象はないが、グリップの部分は太く、より持ちやすくなった。担当者によると、初代Rift用のコントローラーから着想を得たデザインだという。

Questでは細い棒を持っているような感覚もあったが、よりエルゴノミクス感が強くなり持ちやすくなった。持ったときに親指を置いておける場所も用意。ゲーム中は人差し指/中指のトリガー操作が多く、親指でボタンを押さない場合も多いので、誤操作が起きにくそうだ。

だが、一方で若干重くなっている。そのため、BeatSaberのように腕を振り回すゲームを遊ぶ場合、遠心力が加わると重さが気になってくるかもしれない。なお電池は単3電池1本となるが、初代同様にエネループでもしっかりと動作した。

本体同様、コントローラーにも低価格化の努力が感じられた。Questではグリップの裏側はゴム張りだったが、素のプラスチックに変更。また電池収納部の蓋は、はめ込むだけの方式となった。Questではマグネット固定のため高級感があったが、一方でプレイ中に蓋が外れやすかった。それが解消されたのは嬉しい。

■解像度もスペックも大幅進化。よりストレスのない没入体験へ

画質について、新モデルで大きく進化したのが解像度の向上だ。Questでは片目あたり1,600×1,440だったが、Quest 2ではピクセル数が50%増えて1,832×1,920に。VRはピクセルとピクセルの間が格子状に見えて気になってしまう「スクリーンドア」という問題があるのだが、これがかなり改善された。

余談だが、QuestはRGBペンタイル方式を採用するため、数値上のスペックよりも、実解像度は低くなっていた(RとBのサブピクセルが間引かれているため)。そのため、RGBストライプ方式のQuest 2と比較すると、体感ではピクセル数が50%増加した以上の高解像度化に感じる。

個人的な感覚だと、Questでは一昔前の荒いディスプレイを見ているようだった。しかしQuest 2では、フルHDのPCディスプレイを見ているくらいの体感だろうか。凝視しないとドット感が気にならないうえ、プレイに集中しているとピクセルの存在が感じられなくなってくるので、より没入感のある体験ができるだろう。

しかもこの解像度は、同社のPC接続型VRヘッドセット「Oculus Rift S」や、他社ハイエンドモデルのHTC「Vive Cosmos」、Valve「Index」よりも細かい水準。Quest 2は安価で手軽に楽しめるモデルにも関わらず、PC接続型のハイエンドモデルよりも高解像度なのだ。

一方で、初代Questユーザーとして気になったところもある。Questでは有機ELを採用していたため、締まった黒による高コントラストと、鮮やかな発色を楽しめた。しかしQuest 2では液晶に変更されたため、どうしても発色が悪く、黒が浮いてしまう。

もちろん、Quest 2だけで言えば十分にきれいなのだが、比較してしまうと全体的に白っぽく色あせた映像という印象。とはいえ、しばらくQuest 2を使っていると慣れて気にならなくなってくる。

リフレッシュレートはどちらも72Hzだが、Quest 2は今後のアップデートで90Hzにも対応予定だ。

処理性能の部分については、「Snapdragon 835」から「Snapdragon XR2 プラットフォーム」に変更されたほか、メモリは4GBから6GBに増加。解像度が上がったために処理性能が強化された部分もあると思うが、使ってみた感想では、全体的に動作がサクサクしたように感じる。

これまでは細かい動作に性能不足を感じる部分もあったが、それがかなり解消されている。たとえばゲーム画面からホーム画面に戻る際、Questではもたつきがあったものの、Quest 2はすぐに表示される。しばらく使わないと見えてこない点もあると思うが、Quest 2では性能不足を感じる場面がなかった。

バッテリーについては、ゲームで約2時間、動画視聴で約3時間。付属のUSB-C電源アダプタにより、約2.5時間でフル充電が行える。これは前モデルと同等の仕様となっている。

■実際に遊ぶと想像以上の進化。これは「買い」の製品だ

ここからは、実際にゲームなどをプレイした感想をお届けしよう。

まず装着だが、ヘッドストラップが柔らかいため、Questと同じ感覚で装着しようとすると手こずってしまった。個人で違いはあると思うが、記者的にはQuestで慣れてしまったからか、しっかりした装着感のほうが好み。そういった場合は別売で「Eliteストラップ」というものが用意されるので、付け替えることも可能だ。

装着感としては、初代モデルが額と目の下の2点で固定する感覚が近い一方、Quest 2では本体もフェイスパッドも小型化されていることもあり、目の周囲全体で固定する感覚。ゆったりしたつけ心地のQuestと比較すると、少し窮屈に感じる。横幅の広い眼鏡だと、装着時に少し引っかかってしまう。一方で全体的にフィットしている感覚がするので、このあたりも好みが分かれそうだ。

ゲームをプレイして個人的に進化を感じたのは、『The Climb』という、山の壁をひたすら登っていくゲーム。景色の良さも評判の人気タイトルだが、Quest 2では解像度が向上したということもあり、山肌の質感がリアルだ。景色も遠くまで見通せるので、登頂した際の感動も大きくなる。

6DoFではしゃがんだり立ったりできるので、『Pistol Whip』『Fit XR』といったエクササイズゲームも楽しい。また、自分の動きに合わせて時間が進むゲーム『SUPER HOT』では、体全体をつかって敵の攻撃をかわすこともできる。

気がつけば汗をかいてしまうほど、ゲームに熱中してしまう。コロナ禍で体を動かす機会が減ってしまったが、VRだとゲーム感覚で楽しみながら体を動かす事ができるので、遊びながら健康にも貢献できる。

一方で、音楽に合わせてブロックを切っていく大ヒットリズムゲーム『BeatSaber』は、初代Questも魅力的だった。鮮やかな赤と青のブロックはQuestのほうがより派手な色で見えるし、ステージが暗いので黒が引き締まる。高速で動くブロックを凝視せず視野全体で捉えるため、解像度の低さもあまり気にならない。そのため、Quest 2の映像にやや物足りなさを感じたのも事実だ。

もちろん、文字が出てくる場合には、高解像度の違いが圧倒的に活きてくる。ゲーム中の説明文も読みやすいし、アイテムや銃といったオブジェクトや景色などは、より細部のディテールまでじっくりと見ることができる。ゲームだけでなくブラウザで調べ物をしたり、リモートデスクトップでPC画面を表示させる場合にもメリットになるだろう。

またQuest 2は前モデルに引き続き、PCとUSB接続してより高品質なグラフィックを楽しめる「Oculus Link」にも対応する。高性能PCが必要になるが、Quest 2本体とは違いプロセッサー性能の制約が無いため、その画質を最大まで活かしきることが可能なのだ。

解像度の細かさは『Prime Video VR』や『YouTube』アプリで映像を見るときにも魅力的。ヘッドセットを装着するだけで、目の前に巨大なシアターが現れる。6DoFはゲームにしかメリットがないように思うかもしれないが、3DoFとは違い、首の前後移動でもスクリーンが動かないので、よりシアターにいる気分を味わえる。ゲームをプレイしない方も、“おひとりシアター” として購入するのもオススメだ。

Quest 2は初代モデルと比較すると、安くなった価格/軽量化と小型化/解像度とパフォーマンスの向上など、約1年半で想像以上の進化を遂げた。もちろん前モデルにしかない良さもあるが、それを上回るほどの魅力だ。

しかも今作は価格が安くなっただけでなく、家電量販店でも購入できるなど、手に取りやすくなった。興味があっても踏み出せなかった方にとって、VRを始めるきっかけにもなると思う。この機種を皮切りにVRが本格的に普及していく、そう思えるような製品だ。

編集部:平山洸太

著者: ” — news.yahoo.co.jp

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