新型Nintendo Switch先行体験レビュー。有機ELディスプレイの発色と幅広スタンドの安定感が秀逸 | ゲーム・エンタメ最新情報の

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 2021年10月8日に発売される、有機ELディスプレイを搭載した新型Nintendo Switch(価格は37980円[税込]。予約は2021年9月24日から開始予定)。有機ELディスプレイならではの色鮮やかな画面でゲームを楽しめるようになることが大きな目玉だが、従来のNintendo Switchと比べてどの程度の差異があるのか、気になる人は多いと思う。

 今回、ファミ通.comでは発売に先駆けて新型Nintendo Switchを体験する機会を得た。従来のNintendo Switchと新型Nintendo Switchで同じソフトをプレイしながら違いを確かめてきたので、その模様をお届けしよう。なお、取材中の撮影はNGだったため、記事中の写真は公式写真のみになる。

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そもそも有機ELってなに?

 有機ELとは、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro Luminescence)の略で、電圧をかけると有機物が発光する現象の名称。


新型Nintendo Switch先行体験レビュー。有機ELディスプレイの発色と幅広スタンドの安定感が秀逸

 従来のディスプレイは、ディスプレイの奥からバックライトを照射し、その光をカラーフィルターに通すことで色を表現している。一方で有機ELディスプレイは、ピクセルひとつひとつの有機EL素子が自ら発光することで画像を表示するため、バックライトで照らす必要がない。

 これによってもっとも影響を受ける色が、黒だ。バックライトを必要とするディスプレイだと、黒を表現したい部分だけバックライトをシャットアウトしなければならない。しかし100%シャットアウトすることはなかなか難しく、ほんのすこし漏れてしまう。すると、ほんの少しグレーがかった黒になってしまうのだ。

 ところが有機ELディスプレイなら、黒を表現したい部分のみ有機EL素子の発光を止めればいいため、完璧な黒を表現できるというわけ。完璧な黒が表現できるということは、暗いところと明るいところの差をハッキリと表現できるようになる。つまりコントラストの高い鮮明な映像を実現できることが、新型Nintendo Switchの大きな特徴となる。

並べてみるとまったく違う! 超鮮明で高級感のある映像美

 さっそく、新型Nintendo Switchを体験。ちなみに今回の取材では、『あつまれ どうぶつの森』、『マリオカート8 デラックス』、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の3タイトルを、それぞれ新型機と従来機の両方で見比べながらプレイさせてもらった。


新型Nintendo Switch先行体験レビュー。有機ELディスプレイの発色と幅広スタンドの安定感が秀逸

 先ほど有機ELの特徴は、“完璧な黒を表現できることによるコントラストの高さ”だと説明した。そうは言っても、ふだんゲームを遊んでいて「映像の黒い部分が微妙にグレーがかっているな。バックライトが漏れてやがる……」なんて不満を抱いたことがある人は、多くいないのではないだろうか。少なくとも記者にそんな経験はない。

 だが実際に新型機と従来機を並べて比べてみるとどうだろう。手始めに『マリオカート8 デラックス』を起動してみると、タイトル画面の時点でその違いは一目瞭然。新型機の黒は本当に真っ黒で、これと比べてしまうと従来機の黒がグレーがかっているように見えてくる。

 また、黒以外の色でも明確に違いを感じた場面があった。たとえば、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の草原。草の緑色が新型機の方が色濃く、くっきりと表現されているのがしっかりとわかる。ほかにも空の色や、『マリオカート8 デラックス』のネオンカラーなどは、鮮やかな色がより一層際立つ発色に。これも黒と同様、バックライトで色が薄れないからこそ深みのある発色ができているということなのだろう。

スタンドの安定感が抜群! 外観も高級感が増してオシャレに

 新型機の特徴は、発色の良さだけではない。触ってみていちばん印象的だったのは、背面スタンドがワイドになって安定性が増したこと。率直に言って、従来機の背面スタンドは心もとないと感じることが多かったので、この改良は嬉しい。

 しかも、フリーストップ式で角度も自由自在に変えられる。従来機と同様にテーブルに立てられるのはもちろん、本体をほぼ寝かした状態までスタンドの角度をいじれるので、さまざまな状況に合わせたスタイルでプレイできそう。

 ちなみに、従来機ではスタンドの背面にあったmicroSDカードのスロットは、同じくスタンドの背面ながら、横向きに挿すよう変更されている。


新型Nintendo Switch先行体験レビュー。有機ELディスプレイの発色と幅広スタンドの安定感が秀逸

新型Nintendo Switch先行体験レビュー。有機ELディスプレイの発色と幅広スタンドの安定感が秀逸

 そのほか、携帯モードやテーブルモードで従来機と感覚が意外と異なるのが画面サイズ。従来のNintendo Switchの画面サイズが6.2インチで、新型Nintendo Switchが7.0インチと劇的に大きくなったわけではないのだが、より迫力があるように見えるのはベゼル(ディスプレイの周囲の枠)が細くなった影響だろう

 また有機ELディスプレイによる視野角の広さも進化した点のひとつ。とくに複数人でプレイするときなどに、どんな角度でもプレイできるのはうれしいポイント。

 なお、スピーカーも新しくなり、サウンドがよりクリアーになったそうだが、これは変化が微細で記者にはそこまで違いがわからなかった。取材場所は静かな会議室だったのだが、環境が異なれば効果がわかりやすいかもしれない。そもそも、従来機でサウンドの質が悪いと感じたこともないのだが。

 違いがわからなかったことと言えば、重量が20グラム重くなっていることも、記者には「うーん、言われてみればたしかに……?」程度だった。同行した編集者は、「重量が増えたのはわかるけど、特別重いというほどではない」と話していた。

新型ドックは背面カバーが外せるように

 本体以外の部分で変わった点といえば、Nintendo Switchをテレビにつなぐ際に使うドック。ドックの質感については、明確に変化していた。全体のマットな質感は同じだが、本体を挿し込む部分が照りのあるプラスチックに変化していて、高級感のある見た目に。また、ドック裏側には有線LAN端子が追加されていたり、カバーが開閉式ではなく完全に取り外せるようになっていたりと、こちらも細かな変化が施されている。

 記者はもともとあったUSB端子に別売りのLANアダプターを挿して使っていたので、シンプルにLANアダプターが必要なくなった感じ。

 ドックを持ち運んだり、背面のケーブルを抜き差しする機会が多い人には、背面カバーが取り外しできるようになった点が便利と感じるだろう。


新型Nintendo Switch先行体験レビュー。有機ELディスプレイの発色と幅広スタンドの安定感が秀逸

ゲーム体験に“映像美”を求める人には文句なしでオススメ!

 新型機の特徴は、なんといっても有機ELディスプレイによって美麗なゲーム画面をより鮮明に映し出せること。

 とくに『マリオカート8 デラックス』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のように背景やキャラクターが細かく描き込まれている作品は、従来機でのプレイとかなり大きな違いを感じられる。ふだんから自身のプレイしているタイトルが、有機ELディスプレイの恩恵を受けやすいかどうか。これが新型機を購入する際にひとつ大きな指標になりそう。

 一方、『あつまれ どうぶつの森』では、有機ELディスプレイの恩恵はそこまで感じなかったのだが、これはセーブデータが初期状態だった影響もあると思われる。実際にプレイを進めたデータで夜の村や花火大会などのシーンを見た場合、有機ELディスプレイの真価が発揮されそうだ。

 すでに遊びつくしたゲームでも、有機ELディスプレイを通すと新たな一面が見えてくるかもしれない。

 最高のクオリティーを追求するなら、有機ELディスプレイを採用したPCモニターやテレビを購入してTVモードで遊ぶべきという結論になってしまうが、それらは価格的な負担がかなり大きくなる。

 新型Nintendo Switchも従来機よりは約5000円高くなっているが、上記の機器に比べれば圧倒的に安価。有機ELディスプレイのエントリーという意味で考えると、現状はこれ以上ない商品かも。とくにふだんから携帯モードやテーブルモードでプレイしているという人は、その違いをありありと感じられるはず。

 反対にTVモードでしか遊ばないという人にとっては、新型機を購入するメリットは薄い。自身の遊びかたや遊ぶタイトルを考慮して、購入を検討するのがいいだろう。

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