23.6 C
Tokyo
木曜日, 6月 24, 2021

ZOOMもUberもNetflixも、たった3万円で全てのシステム/アプリを作れるノーコードの衝撃 – WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

プログラマーというのは長じるとプログラムを書かなくなるものである。
特に最近はWebサイトくらいの簡単なものでも、決まり事が多くて書くのが億劫になってしまった。
大学生が適当に書いたHTMLをネットにバラ撒き散らしていた時代と異なり、今はSSL対応が必須になり、そのための証明書の管理もしなければならないし、スマートフォンでもPCでもタブレットでも綺麗にコンテンツが見えなければならない。

そうなると、もはやそれが専業の人以外は、お手上げだ。というか、できるだけ触りたくない、というのが本音である。

ところで筆者が創設に関わった「全国小中学生プログラミング大会」も今年で第六回を迎えようとしているのだが、いいかげん、Web制作を外注するコストがバカにならなくなってきた。

ここはひとつ、自分自身が人肌ぬいでみようと思ったのだが、今時のWebサイトのコードなんか書きたくない(だから外注していたわけだ)。
なんか楽してそれっぽいページが作れる方法はないだろうかと、ネットの海を彷徨うと、なんと見つけてしまった。すごく楽そうなソリューションを。

それがNo Codeプラットフォームのbubble.ioである。

「No Code」とは、その名の通り、「コードを書かない」という意味で、コードを書かずに目的を達成することを意味している。
bubble.ioを使うとちょっとしたWebサイトを簡単に作れるだけでなく、Webサイト上で動くちょっとしたプログラム・・・どころか、かなり本格的なプログラムも動かすことができるのだ。

Bubbleの使い勝手は、Adobe Illustratorや、PowerPointに近い。普段からそうしたツールに慣れてる人であればすぐに使いこなせる手軽さが魅力だ。
しかし、ボタンを押した時の振る舞いなどは、エディタ上で設定すればそのように機能してくれる。

さらに、Bubbleにはデータベースも内蔵されていて、データベースに何かを書き込んだりするアプリも簡単に作ることができる。
世の中の大半のWebアプリはデータベースとそのインターフェースの塊なので、事実上、どのようなアプリもBubbleで実現できる。

しかも、Bubbleは、必要に応じてJavaScriptで拡張することもできる。この自由度の高さも魅力だ。

実際、Bubbleで作られたサイトは少なくないが、さらに驚くのは、Bubbleのテンプレートを販売する専門の会社があることだ。
そんな会社の一つ、2016年に誕生したZeroqodeは、Uber EatsやNetflixなどと同様の機能を持ったWebサービスとアプリを作るためのテンプレートを有償で販売している。

クレジットカードによる課金システムや、Uber(的)配達員の管理システム、bubble.ioには用意されていないモバイルアプリまで用意されている。
また、Zoomのような会議システムのテンプレートもある。

これらを全くコードを書くことなしに作れるのが魅力なのだ。

そもそも「新しいサービス」や「新しいビジネス」を考えた時、Webサイトやアプリと無縁であることはむしろ少ないだろう。
どちらかといえば「新しいアプリ」と「新しいビジネス」はセットで考えつくことの方が多いのではないだろうか。

また、プログラマーであっても、一通りのアプリを作れるくらいマスターしたベテランなら、「もう毎回同じようなコードは書きたくない」と思っているはずで、プログラマーにとっても、こうしたノーコード環境というのは福音と言える。

これなら、自分のやりたい仕事に集中して、典型的なところはテンプレートをそのまま使えばいいし、なんならUIの細かいところは企画担当者やデザイナーに好きに弄らせればいい。
コミュニケーションコストは激減するし、何よりもやっていて楽しい。

ノーコードというとギョッとするかもしれないが、みずほ銀行の基幹システムも全てノーコード環境で書かれている。銀行システムなどというものは、最もお堅い、堅実なものが求められるのだが、効率を突き詰めていった結果、プログラマーがコードを書くことで書き方に属人的な癖やミスが混入するのを防ぐため、仕様書から直接コードが自動生成されるシステムをまず開発し、それによって誰からも透明性の高いシステムの運用に成功したとのことだ。

最新のゲームエンジン、UnrealEngine5も、ゲームを作るときはBlueprintというノーコード環境が用意されている。
ゲームを作ることに集中するのであれば、ノーコードを活用した方が早く確実にモノが作れるというのは常識になりつつある。
この傾向は今後どんどん広まっていくだろう。

こうしたノーコード環境が整ってくると、そもそも「プログラミングの意味」というものが一段と変化してくる。
IT業界では「プログラマーが不足している」と言われるが、本当にそうだろうか。

プログラミングは年々簡単になり、書かなければならないコード量は一昔前に比べたら激減している。
大人が「趣味として」コードを書くというのは大変結構だが、ノーコード環境が広まってくると、そもそも「コードを書く」仕事は無くなっていく。

むしろプログラミングは教養の一種となり、基本的にやりたいことの9割はノーコードで書いてしまって残り1割だけコードを書くような仕事のやり方が普通になっていくだろう。つまりノーコード環境によって開発効率が10倍高速化するのである。

こうなってくると、AIと人との関わり方も従来の常識をそのままなぞるのでは面白くない。
ノーコード環境の一部、または全部にAIが関わってきて、たとえばAIに相談するとAIが勝手にノーコード環境でアプリを組み上げてくれるような未来は容易に想像がつく。

逆にノーコード環境の中にも、AIが少しずつ取り込まれようとしていて、たとえばBubbleにはGPT-3のプラグインがある。

これはできることの割には月額48ドルとまあまあお高いのだが、OpenAIのAPI利用料金もそこそこかかるのでこんなものだろう。
僕ならもっと大胆にAIを取り入れたいと考えるが、とりあえず今のところはこういう環境が充実してきたこと自体がかなり興味深い。

何か新しいビジネスをたちあげようと考えている人にとっては、このZeroqodeのテンプレートやプラグインを眺めているだけでも色々なアイデアや発見があるだろう。

ノーコード環境とAIは、根本的に全く別のものなのだが、融合するとすごいことが起きそうな予感がある。

Related Articles

『Baba Is You』ゲームのルール文を書き換...

 フィンランドのHempuliによるパズルゲ...

「ファーミングシミュレーター 22」の発売日が決定...

 バンダイナムコエンターテインメントは、シミュレー...

PS4ゲーム紹介&レビュー、評価、感想 マ...

2020年9月4日に発売されたのPS4新作ゲー...

ゲームに飽きた時におすすめ!オンラインカジノを試そ...

一日中テレビゲームをプレイしたら飽きてしまったとい...

【Hothotレビュー】1kgを切るLEVEL∞の...

Iris Xe Graphicsで動かすゲーミング...