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火曜日, 4月 20, 2021

次世代機とコロナ禍を背景に業界に求められている変化とは? 有識者が語るトークセッション –

 現在開催されている東京ゲームショウ2020 オンラインにおいて、基調講演「未来は、まずゲームにやって来る」が行なわれた。本講演は次世代機の未来やウィズコロナ時代のゲームづくりと未来といったテーマについて4名のゲストが語るというもの。

 ゲストはバンダイナムコスタジオ代表取締役社長の内山大輔氏、カプコン常務執行役員 CS第一開発統括兼第一開発部長の竹内潤氏、コナミデジタルエンタテインメント 「パワフルプロ野球」、「プロ野球スピリッツ」シリーズ エグゼクティブディレクターの谷渕 弘氏、スクウェア・エニックス第一開発事業本部ディビジョン1マネージャー、「FINAL FANTASY VII REMAKE」共同ディレクターの浜口直樹氏の4名で、コーディネーターをKADOKAWA Game Linkage ファミ通グループ代表の林 克彦氏が務めた。なお、内山氏と竹内氏は遠隔での参加となった。

左から林 克彦氏、内山大輔氏(遠隔)、竹内潤氏(遠隔)、谷渕 弘氏、浜口直樹氏

【【TGS2020】基調講演『未来は、まずゲームにやって来る』】

驚異のスペックを持った次世代機とその未来。

 最初にテーマとなったのは「次世代機の未来」。プレイステーション 5やXbox Series Xといった次世代機における開発・制作の課題や期待などが語られた。各社の次世代機に関する取り組みについては、竹内氏と内山氏はすでに次世代機向けタイトルを発表済み。浜口氏は研究開発段階、谷渕氏は「話したら怒られる」と言及を避けた。

 次世代機の手ごたえについて内山氏は、次世代機の持っているハードウェア的なパフォーマンスは、エンジニアも手ごたえを感じているだけでなく、CPU・GPUのパワーに現場が驚かされているとのこと。この性能をどうゲームにしてユーザーに伝えていくのか、遊びとして表現していくのか問われているという側面を感じているとのことだ。

 竹内氏も「現行機の向こう側」と次世代機のスペックを表現。処理や読み込みの早さをどうゲームに落とし込んでいくかを考える必要があるという。また、次世代機によってもたらされる「速さ」によって、いままで当たり前だったことも変化するとし、例として(細かい部分だが、と前置きはしつつ)読み込みが早くなりロード画面がなくなると、ロード中にTipsを表示して操作等をプレーヤーに伝えることができなくなることを挙げた。内山氏も竹内氏に同意し、次世代機は使いこなすのが難しく、今までとは違う別の新しい視点が必要だと述べた。

 他方、家庭用ゲーム機と他のゲームプラットフォームとの住みわけが進んでいる肌感覚があると浜口氏。スマホだと、いつでもどこでも手軽に、生活に溶け込んでゲームをプレイするが、次世代機は特別な没入感を求めてプレイされる。開発者としては、ユーザーのそうしたモチベーションに沿ったゲームを伝えればいいので、コンテンツは届きやすくなったのかもしれない、と語った。

 また、谷口氏は、次世代機はまず最初にゲームに関心が強い人が触っていくと思うが、自分が手掛けているスポーツゲームは一般的なゲームなので、どう届けていくかが課題としてある。また、現実のスポーツにもIT技術が導入されてきたので、それをどうゲームに落とし込んで新たな遊びを生み出していくかいくかは考えているとした。

ユーザーコミュニケーションの重要度が向上

 続いてのテーマはSNS等を活用したユーザーコミュニケーションの取り組みや今後について。ネットやSNSによって開発サイドとユーザーの距離が近くなった昨今におけるユーザーコミュニケーションの重要性や、各社の取り組み等を語った。

 ユーザーコミュニケーションの重要度は上がっている、と谷渕氏。同社の野球ゲーム「プロ野球スピリッツA」をダルビッシュ選手がプレイし、反響を呼んだことを例にしつつ、ユーザーの楽しみ方も多様化しており、「個人で楽しむゲーム」というより、共有して「皆さんが楽しむゲーム」という側面が色濃くなってきているとした。

 浜口氏は、「ファイナルファンタジーVII」のリメイクが話題になったことを例に挙げ、コロナ禍で「FFVII」のリアルイベントができなかったが、プレイ動画や実況動画が拡散されているのを見て時代の進化を感じたという。また、SNSウケを開発段階で狙っているのかを尋ねられ、SNSウケまでは考えなかったとしながらも、ユーザーに刺さる部分は考えたし、そうした演出に関するワードでエゴサーチはしたとのこと。

 内山氏はゲームというものの再定義をし始めようかと考えているとし、ゲーム関連の大会やライブイベント、ゲームの配信やSNSでの繋がりも、広い意味での「ゲーム体験」だという認識がある。こうしたゲームをプレイする以外での広がりに対して、どうアイデアを出していくかが重要だと述べた。また、技術面ではクラウドゲームがコミュニケーションを加速させていくことを期待し、注目しているとのことだ。

 林氏にユーザーコミュニケーションを意識することで、ゲーム開発は難しくなるのか、アイデアの出し方はどうなのかと尋ねられた竹内氏は、「バイオハザード7」の開発ではネットでバズるシーンを考えたと話し、各社で違いはあるが、その根底にあるものは今まで培ってきたものの延長線上にあるのではないかと述べた。

コロナ禍におけるゲーム業界

 最後のテーマはコロナ禍でのゲーム開発と、New normal時代におけるゲーム業界の発展についてだった。コロナ禍での現場の状況については4社とも共通で、緊急事態宣言以後の1ヶ月は、リモートワークに移行する社内インフラの不足や、セキュリティ面でドタバタしたが、現在は落ち着いており、チームの特性などに合わせて在宅と出社のバランスを調整しているという。

 内山氏は「緊急事態宣言がなければ、在宅ワークの話はなかったが、いざやってみると意外とできる。ただ、今は在宅開発がベースでプロダクション作業の効率は悪くないが、チーム作りやレベルデザインといったコミュニケーションが必要な部分はオンラインだと難しい。オンラインでオペレーションはできるが、クリエイティブな仕事はし辛い」と語った。

 また、コロナ禍で開発のスピード感に変化があったかという質問に浜口氏は、「ゲームは総合エンタメなので声優など、我々以外の関係者もいるのでそこが難しい。現在はリスクもあるが、どの会社もリモートをうまく生かしながらうまくやっていると思う。今後はリモートを活かしながら、コロナ以前より効率的になるような方向へもっていけたらいい」と述べた。

 トークは最終的に、今後どうやって新しい生活スタイルや働き方を作っていくのかという話題に至り、内山氏は、コロナに対応してというより、人々が新しいスタイルを身に着けつつあることで世界が変わったので、各社の独自色の方法で世界の変化に対応していくのだと思うと述べ、竹内氏は、今まで海外の会社との間にあったサプライチェーンのありようも変化していく、業界全体の変化が必要な時期に来たと感じていると語った。

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