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火曜日, 11月 24, 2020

GeForce RTX 3090で描画負荷軽減の切り札「DLSS2.0」を試す | マイナビニュース

9月16日に発表されたNVIDIAのGeForce RTX 30シリーズ。従来のRTX 20シリーズを遙かに凌駕する性能を備えているのは大原雄介氏のRTX 3080RTX 3090のレビューで明らかになっているが、ここではNVIDIAの描画負荷軽減の切り札と言っても過言ではない「DLSS2.0」にスポットを当てたい。

DLSSとは「Deep Learning Super Sampling」の略で、RTX 20シリーズ、RTX 30シリーズに搭載されているTensorコアを利用したAIレンダリングテクノロジ(当然TensorコアのないGeForceシリーズでは利用できない)。具体的には、NVIDIAのスーパーコンピューター上で学習したデータを活用し、解像度の低いレンダリングを高解像度と同等のクオリティにして出力できるというもの。

内部的には低解像度のレンダリング処理となるためGPUの負荷が少なく、ゲームのフレームレート(1秒間の描画コマ数)を伸ばすことができるというわけだ。どうしても描画負荷が大きくなるレイトレーシングを有効にした状態でもDLSSを併用すれば、フレームレートを稼げるのが大きなメリットと言える。

従来のDLSSは対応ゲームかつWQHD以上の解像度でしか使えないパターンが多かったが、DLSS2.0ではフルHDでも利用可能になり、品質も「クオリティ」、「バランス」、「パフォーマンス」の3段階から選べるようになった(2種類の場合もある)。品質によって内部のレンダリング解像度が変わるようだ。

NVIDIAによると4K解像度でゲームプレイする場合、DLSS2.0の品質を「パフォーマンス」に設定すると内部のレンダリング解像度はフルHDになるとしている。実際、フォートナイトでゲームの解像度を4Kに設定し、DLSSをパフォーマンスに設定するとレンダリング解像度を示す「3D解像度」の設定は50%になる。4K(3840×2160ドット)の50%はフルHD(1920×1080ドット)なので、NVIDIAの解説通りの挙動だ。

なお、DLSSを有効にすると品質ごとに3D解像度は固定され、ユーザーが変更できなくなる。3D解像度はゲームによってレンダースケールなど呼び方は変わるので注意してほしい。

MSIの最新モデル「GeForce RTX 3090 GAMING X TRIO 24G」

と前置きが長くなったが、今回はそのDLSS2.0によってフレームレートがどう変化するのか現在NVIDIAのGeForceシリーズでは最高峰に位置するGeForce RTX 3090を搭載するMSIの「GeForce RTX 3090 GAMING X TRIO 24G」を使って試してみたい。

GeForce RTX 3090 GAMING X TRIO 24Gは、Ampereアーキテクチャを採用し、CUDAコア10496基(第3世代)、GDDR6Xメモリ24GBのモンスターGPU「GeForce RTX 3090」を搭載するハイエンドグラフィックスカード。

サイズは幅323mm、奥行き140mm、高さ56mmで補助電源コネクタは8ピン×3、推奨電源ユニットは750W以上となっている。ブーストクロックは定格の1695MHzから1785MHzまで向上させている「OCモデル」だ。

GeForce RTX 3090の消費電力(TGP)は350Wだが、本製品はOCモデルということもあり370Wと、ちょっと高くなっている。その一方で冷却システムは強力で、ファンにはエアフローを集中させられるというTORX FAN 4.0を採用、GPUとの接触を最大化する精密な加工を施したヒートパイプ、効率よく気流を分割して高い冷却効率を実現するヒートシンクを備えており、モンスターGPUを搭載しながら高負荷時でも動作音はかなり静かだ。

なお、テストは以下の環境で行っている。










■テスト環境
CPU AMD Ryzen 7 3700X(8コア16スレッド、3.6GHz)
マザーボード MSI MPG X570 GAMING EDGE WIFI(AMD X570)
メモリ センチュリーマイクロ CD8G-D4U3200H(DDR4-3200、8GB)×2
グラフィックスカード MSI GeForce RTX 3090 GAMING X TRIO 24G(NVIDIA GeForce RTX 3090)
システムSSD Kingston KC600 SKC600/1024G(Serial ATA 3.0、1TB)
電源 SUPER FLOWER LEADEX V Gold 1000W(80PLUS Gold、1000W)
OS Windows 10 Pro 64bit版

3DMarkの新テスト、Bright Memory Infinite、フォートナイトで検証

DLSS2.0のテストはまず3DMarkのNVDIA DLSS feature testから見ていこう。3DMarkでは2020年9月17日に行われたアップデート(v2.13.7004)以降でDLSS2.0のテストに対応。4KまではDLSS2.0の設定を「Performance」と「Quality」から選択でき、8Kでは「Ultra Performance」も選べるようになる。今回はフルHD、WQHD、4Kのそれぞれで「Performance」、「Quality」、「DLSS2.0無効」の3パターンでテストを行った。

結果を見るとDLSS2.0を有効にするとフルHDで約1.3倍、WQHDで約1.4倍、4Kで約1.8倍のフレームレート向上が見られた。その一方で、PerformanceとQuality設定の違いは誤差レベル。ソフト側かドライバー側かはわからないが、最適化が進んでいないようだ。では、実ゲームではどうだろうか。

まずは、個人で開発をスタートしたことで知られる「Bright Memory Infinite」のDLSS2.0対応ベンチマークソフト「Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark」を試す。レイトレーシングの設定は最大の「High」にして、DLSS2.0の設定は「Performance」、「Balance」、「Quality」、「DLSS2.0無効」でそれぞれの解像度でベンチマークを実行した。ちなみに、4K時の各設定の画面キャプチャの一部拡大画像も合わせて掲載する。設定によって画質がどう変わるか確認してほしい。

  • 4K:Performance

  • 4K:Balance

  • 4K:Quality

  • 4K:DLSS2.0無効

こちらはDLSS2.0の設定に合わせてキレイにフレームレートが変化している。Performance設定ならば、DLSS2.0無効時に比べてすべての解像度で2倍以上のフレームレート向上を確認でき、その威力が存分に発揮されている。ちなみに、設定別の画面キャプチャを見てもPerformanceに比べ、Qualityは細部が若干くっきりしているかな、という程度の差しかない。動作している画面を見た場合には差を感じるのが難しいほどだ。

次はフォートナイトで試してみよう。このゲームのDLSS2.0設定は「パフォーマンス」、「バランス」、「品質」の3種類。翻訳の問題だろう、「品質」がほかのベンチマークやゲームにおけるクオリティ設定だ。ソロプレイのリプレイデータ(約4分)を実行した際のフレームレートをCapFrameXで測定している。同じく、4K時の各設定の画面キャプチャの一部拡大画像も合わせて掲載する。

  • フォートナイト

  • 4K:バランス

  • 4K:品質

  • 4K:DLSS2.0無効

このゲームはまだレイトレーシングに対応したばかりで最適化が進んでいないのか、RTX 3090でも動作は重い。とは言え、DLSS2.0の威力は確かで、とくにWQHD、4Kではパフォーマンス設定がDLSS2.0無効時よりもフレームレートが大きく向上している。そして、画質の差を見ても、パフォーマンスだと細部の表現が若干省略されている箇所が見られる程度。間違い探しレベルの差だ。4KにおけるDLSS2.0のパフォーマンス設定では、3D解像度(内部のレンダリング)は50%設定。つまりフルHDで行われる。DLSS2.0をオフにした状態で3D解像度を50%に設定するとよく分かるが、通常それだとかなりボヤッとした画面になる。それを微塵も感じさせない映像として出力するDLSS2.0は、いかに優れた機能かが分かる。

しかし、そのためにはNVIDIAのスーパーコンピューターによける学習がうまくいくのが大前提になる。DLSS対応ゲームがあまり増えないのも、そのあたりの難しさがあるのではないだろうか。DLSS2.0は従来のDLSSよりも効率よく学習が可能になっているという。この先、対応ゲームが一気に増えることを期待したいところだ。

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