社屋について

カラフルな外壁

© Yuji Takeuchi

明後日新聞社の北側(道路側)を彩るカラフルな外壁。これは実は2003年のトリエンナーレの会期中には存在せず、明後日新聞社業務の最後を締めくくるトリエンナーレ最終日の「残像MEMO」というワークショップで行われました。

2003年9月6日、参加者26名。会期中のワークショップにも来られた「リピーター」の方も多く、今回は何をするのかとても楽しみに来られたようです。

はじめの作業はマグネットシート(※)を4センチ幅で長さが85cm、1m65cmなどの長さに切り取る作業でした。何がなんだか分からないまま、各色何十本と切るように言われた参加者は、カッターを握り締め、作業に集中します。厚みのあってなかなか切り辛いマグネットシートとの格闘に、汗をかいている参加者もいました。中には3m80cmという長さのものも必要で、シートを置く台の長さが足りず、あれやこれやと悪戦苦闘して切っていたようです。

苦労して切ったマグネットの使い道は、道路側に面しているトタンの壁に貼っていくためのものでした!4cmというのはトタンの幅、そして3m80cmというのは トタンの上から下までの最大長だったのです。測ってみると結構長いものですね。これは長いはしごをかけて、どんどん壁に貼っていきました。短いのは窓などがあるところに。ここは窓から身を乗り出して貼りました。一番上までは手が届かないので、マグネットの下のほうを持って叩きつけるように幅にそって貼り付けるのですが これがかなり難易度が高い。女の子たちも挑戦していて、下から見ていると落ちはしないかと、どきどきはらはらさせられました。

 
「最後の最後に飾ってどうするんだ」と社主は自分で言っていたらしいですが、最後に社主がはしごを上って手直ししてワークショップは終了。皆で拍手をして完成の喜びをわかちあいました。そして社主の締めの言葉。「莇平に冬に遊びに来てください。この夏、こんなことをしたなという残像が残っているはずです。」この残像を見たい、また違った莇平を見てみたいという気持ちが参加者や社員たちの中にはすでに生まれていたような気がする。

しかしこの時はまだ、この残像がこんなに色濃く残り、続いていくものだとは誰も知る由がなかったのです。

(※) マグネットシートは、シーアイ化成株式会社の協力の下に、 表面仕上げ材のシート「ベルビアン」とマグネットを組み合わせて作られた特別なものです